センサーサイズの違いによるメリットとデメリット
デジタルカメラを選ぶとき、センサーサイズの違いがよく話題になります。センサーサイズは重要なポイントの一つです。この記事では、主に初心者の方に向けて、カメラ選びのポイントでもある「フルサイズ」「APS-C」「マイクロフォーサーズ」の3つのセンサーサイズについて、特徴やメリット・デメリット、向いている撮影シーンを紹介します。
センサーサイズの違いによって、写真が変わるのはもちろんですが、サイズや重さによる携帯性や価格も変わります。
僕も「フルサイズ」「APS-C」「マイクロフォーサーズ」の3つのセンサーサイズのカメラを使用していて、用途や気分に応じて使い分けながら楽しんでいます。
それでは、各センサーサイズの特徴を見ていきましょう。
フルサイズセンサー
センサーのサイズ: 35mmフィルムと同じ36mm x 24mm
画質に関してはやはりフルサイズセンサーが一番です。暗所での撮影や背景のぼかしなど、APS-Cやマイクロフォーサーズとの違いは明確です。フルサイズセンサーと明るいレンズの組み合わせで撮る写真は、他のセンサーサイズとは一線を画すといっても過言ではないでしょう。
一方で、その分カメラのサイズも大きくなり、価格も上がります。
メリット
- 画質が優れている:大きなセンサーは多くの光を捉えられるので、ノイズが少なく、ダイナミックレンジが広くなります。
- 背景をぼかしやすい:被写体を際立たせる写真が撮りやすくなります。
- 暗いところでも強い:暗い場所でもきれいな写真が撮れます。
デメリット
- 高価:カメラ本体もレンズも他のサイズに比べて値段が高くなります。
- 大きくて重い:持ち運びには少し苦労するかもしれません。
- 全体にピントを合わせるのが難しいことも:風景写真などで、前から後ろまでくっきり写すのが難しい場合があります。
こんな撮影に向いています
- ポートレート:美しいボケ味を活かせます。
- 風景写真:広いダイナミックレンジを活かせます。
- 暗い場所での撮影:結婚式や室内イベントなどにも向いています。
- スタジオ撮影:高画質が求められる商業写真に向いています。
- 星空写真:夜空の細かい星まで捉えられます。
おすすめのカメラ
APS-Cセンサー
APS-Cセンサーのカメラの魅力はフルサイズよりも軽いことと価格が安いことにあります。最初の1台目としても、2台目のサブとしても良いなと思います。メーカーや機種にもよりますが、APS-C機の価格は魅力的です。仕事ではソニーのフルサイズ機を使っていますが、プライベートでは違うメーカーのカメラで撮ってみたいと思い、ニコンのZfcを使っています。
センサーのサイズ: 約23.5mm x 15.6mm(メーカーによって少し違います)
メリット
- フルサイズより安くて軽い:気軽に持ち歩けます。
- 望遠効果がある:同じレンズでもフルサイズより望遠側で撮影できます(約1.5倍)。
- 全体にピントを合わせやすい:風景写真などで便利です。
デメリット
- フルサイズに比べてノイズが目立ちやすい:特に暗いところで撮影するときに注意が必要です。
- 背景のボケ具合がフルサイズほど強くない:ポートレートを撮るときは少し工夫が必要かも。
- 広角撮影が少し難しい:実質的な焦点距離が長くなるためです。
こんな撮影に向いています
- スポーツ撮影:望遠効果を活かせます。
- 野生動物撮影:望遠効果と機動力の良さを活かせます。
- ストリート撮影:小さくて目立たないので、街の雰囲気を捉えやすいです。
- 旅行写真:持ち運びやすさと十分な画質のバランスが取れています。
- 日常スナップ:手軽に使えて、きれいな写真が撮れます。
おすすめのカメラ
APS-Cセンサーのニコン Zfcのレビュー記事を書いています。ぜひ、あわせてお読みください。
ニコンZfcを購入。これは新たな楽しみを与えてくれるカメラかもしれない。
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マイクロフォーサーズセンサー
センサーのサイズ: 17.3mm x 13mm
センサーサイズの違いを一番感じるのは、マイクロフォーサーズかもしれません。
マイクロフォーサーズの魅力はAPS-Cセンサーのカメラよりもさらに小さくて軽いこと。僕はパナソニックのLumix G100Dをスナップ用に毎日持ち歩いています。12-32mmのキットレンズなら413g!ペットボトルのドリンクよりも軽い!カバンに入っているのか不安になることすらあるくらいです。
マイクロフォーサーズはボケないと言われます。確かにフルサイズに比べるとボケの量は少ないです。焦点距離やF値が同じでも、センサーサイズの違いからボケ量は控えめになります。
僕はスナップなどは状況がわかるように絞って撮ることが多いので、ぼけが少ないマイクロフォーサーズでも十分に満足です。明るいレンズを使ったり、被写体にカメラを近づけけてピント面と背景の距離を大きくするなどの工夫をすればぼかすこともできます。
メリット
- とてもコンパクトで軽い:どこにでも気軽に持っていけます。
- 全体にピントが合いやすい:風景写真や料理写真などで便利です。
- 強い望遠効果:同じレンズでもより望遠側で撮影できます(2倍)。
デメリット
- 暗いところでノイズが目立ちやすい:明るい場所での撮影の方が向いています。
- ダイナミックレンジが狭い:明暗差の大きな場面の撮影は少し難しいです。
- 背景をぼかすのが難しい:被写体を際立たせるのに工夫が必要かもしれません。
こんな撮影に向いています
- 旅行写真:軽いので長時間の撮影でも疲れにくいです。
- Vlog撮影:小さくて軽いので、自撮りや手持ち撮影がしやすいです。
- ストリート撮影:小さくて目立たないので、自然な街の様子を撮影できます。
- マクロ撮影:小さな被写体を全体的にくっきり撮れます。
- ドキュメンタリー:長時間の撮影でも疲れにくく、機動力を活かせます。
おすすめのカメラ
マイクロフォーサーズのLumix G100Dを使用したレビュー記事も書いています。ぜひ、あわせてお読みください。
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センサーサイズの違いで変わるダイナミックレンジとは?
上記の文章の中に何度か出てくるダイナミックレンジについても説明をしておきます。ダイナミックレンジとは、カメラが捉えられる最も明るい部分から最も暗い部分までの範囲のことです。つまり、1枚の写真の中で表現できる明暗の幅です。
- 広いダイナミックレンジ:明るい空と影の部分の両方で細かい部分まで表現できます。
- 狭いダイナミックレンジ:明るい部分が真っ白になったり、暗い部分が真っ黒になったりしやすくなります。
一般的に、センサーが大きいほどダイナミックレンジが広くなる傾向があります。大きなセンサーはより多くの光を捉えられ、より細かい明暗の差を記録できるからです。
まとめ
どのセンサーサイズにも、得意なことと苦手なことがあります。フルサイズは高画質で暗いところに強く、プロ向けの用途に適しています。APS-Cは多くの場面でバランスが良く、初心者からプロまで幅広く使われています。マイクロフォーサーズは持ち運びやすさが魅力で、旅行や日常的な撮影に最適です。
ダイナミックレンジの広さは、特に風景写真や明暗差の大きな場面での撮影で重要になります。フルサイズセンサーは通常、より広いダイナミックレンジを持ち、難しい光の条件下でも良い写真が撮れます。
自分の撮影スタイルや主に撮るものは何か、予算はどれくらいかを考えて、最適なセンサーサイズを選んでみてください。そして何よりも、どんどん外に持ち出して、たくさん写真を撮れるカメラを選ぶと良いと思います!
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