「情報は残る」と言いながら手当たり次第にインプットしまくる大学生。
もう、去年のことなのですが、年末もギリギリのタイミングでの友人家族との忘年会の話です。
友人家族の大学生の長男くんとも久々に会うことになりました。彼と会うのは数年ぶりだったのですが、なんか不思議な雰囲気を醸し出してたんですよね。
「エネルギッシュ?パワフル?なんだろう、この感覚は?」と思いながら、話を聞いて行動を見てたら「なるほどな!」と。
彼は一言でいえば「オタク」なんですけど、頭の回転が速いだけなく、オタクであるが故のデータベースのサイズも半端ない。好きなことに関する知識が多いのは当たり前ですが、それ以外のこともよく知っています。
好きなことは深く、それ以外のことは広く浅くであはるものの、とにかくよく知っている。
でも、それって勉強して身につけたとかそういうものではないですよね。
知っているか知らないかの差は大きいし、経験しているかの差はさらに大きい。
忘年会の席には、男の子は彼を含め三人いたのですが、女の子はうちの娘だけだったので、退屈になって途中からDSでゲームをしてたんです。
そしたら、大学生の彼は、そのゲームをちょっと貸してくれと言って、自分のDSに入れてヘッドフォンをして真剣なまなざしで遊び始めたんですよ。
小3の女の子が遊ぶ女の子向けのゲームなので、「そんなの楽しいの?」と聞いたら、「あ~楽しいとか関係ないす(棒)」と。10分くらい遊んだところで、「だいたいわかった」と言って終了。
どうやら、そのゲームがどういうゲームなのかを、情報の一つしてインプットしていたらしい。別にそのゲームがやりたいとかではなく、あくまでも情報としてインプットするために遊んでたみたいなんですよね。
別に彼はゲームクリエーターでもマーケッターでもなんでもなく、ただの大学生なんだけど。
彼の母親に聞いたら、普段から、あれこれ買ってみたり、やってみたり、が半端ないらしい。そのエネルギーたるや。
親からすると、「また、こんなものを買ってきて…」と思うこともあるし、実際のところ、たいして使わなかったり、捨てることも多かったりもするんだけど、「情報は残る」というのが彼の言い分なのだ。
これは正しい。
知っているか知らないかの差は大きいし、知っているだけではなく、経験しているかどうかの差はさらに大きい。
本人がどこまで気付いてやっているのかはわからないけれど、19歳にしてこのスタンスでものごとを見ているとは、おそろしや。
意識的に興味と行動の範囲を広げないと人生は先細る。
大人になればなるほど、興味の範囲も行動の範囲は狭くなっていきます。
知っていること、できること、得意なこと、損をしないこと、得をすること、効率的なこと、お金になること…そんなフィルターでものごとを見てしまうことが増えていくから。
すると、自分の良く知っている分野でリスクの少ない範囲での行動にとどまることになっていきます。
ある意味、これはこれで正しいし、必要なことなんだけど、なんかそれだけじゃ人生つまらんなぁと最近思うんですよ。つまらないだけじゃなくて、実は人生が先細っていってるんじゃないかとさえ思います。
先細っても、何とか生き抜ければいいけれど、気がつけば、八方塞がりでノーチャンスなんてことにもなりかねないなぁっていう危機感すらあります。
となれば、大学生の彼のように、やりたいことを中心に、とりあえず触れてみるというのは悪くないアイディアです。その中で、新たな興味が芽生えたり、自分自身のことに気が付くチャンスもあるかもしれません。
でも、時間は限られているから、無駄なことは絶対にしたくない。
だったら、興味の範囲を広げてトライをする中で、自分の中に情報や経験を残すだけじゃなく、必ずアウトプットにつなげていけば、それは無駄にはならないんじゃないかなと。
アウトプットをすることで、人に見てもらえる、知ってもらえるチャンスが生まれるからです。ひっそり学ぶだけなら、自己満足に終わってノーチャンスです。
まぁ、あとは知恵を絞ってうまくやらないといけないですけどね。
そんなこともあって、ちょっと前から、Udemy で学んでるんですけど、自分の興味のあること、やってみたいことに取り組むというのは、やっぱり楽しいし、今までやってこなかったことだったりするので、自分の領域を広げているという感覚があります。
インプットとアウトプットを繰り返せば、最初は広く浅くでも、徐々に深みも出てきます。
あとは、ホント、意識的にこれをやり続けられるかどうかだけですね。
「できるかなじゃねぇんだよ。やるんだよ」というのっぽさんのパロディを思い出しながら…。
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