時間の上手な使い方。「1440分の使い方」を学んで充実した時間を手に入れる

1440分の使い方

「ああ、今日もまた時間に終われたまま1日が終わっちゃったな」とか「やろうと思っていたことが全然終わらなかった」みたいな感覚に襲われることはないですか?

僕はあります。

ここ数年はそんなことを感じることもほとんどなかったのですが、今年の夏以降はそんな感覚に陥ることがどんどん増えてしまいました。

古き悪しきブラックな記憶が蘇ります。

どうしたものかなと思っていたんですけど、そんな時に出会った「1440分の使い方 ──成功者たちの時間管理15の秘訣」を読んでみると、その感覚は自分の時間をブロックできなくなっていたからなんだと改めて気が付いたのです。

1440分というのは1日を分で表したものなのですが、この1440分の使い方を理解して実行すれば、仕事の進め方だけではなく、自分の時間、もっというと人生をどうやって充実させていけばいいかがわかるようになります。

これは決して大げさな話ではありません。人生は日々の時間の積み重ねですからね。

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時間に追われることなく、生産性を向上させ、充実した生活を送るために。

全体を通じて共感できることもとても多く、自分の時間の使い方や管理の仕方の課題を再認識することになりました。

特に自分の時間をブロックするという点については、まだまだ甘かったわけですが、そこを改善してみると時間に追われる感覚は薄れ、予定したことがだんだんとうまく進むようになってきました。

とりとめのないコミュニケーションと終わらない仕事

やろうと思っていたことが終わらない原因の一つは、とりとめのないコミュニケーションに付き合ってしまっていたことにあります。

メッセンジャーやチャットツールは便利ですけど、「話せば何とかなる」とか「とりあえず話したい」といった具合に、考えを整理しないままダラダラとした会話になってしまう可能性があります。

メッセやチャットを使えば効率的だと思いがちですが、会議がメッセやチャットというツール上で行われるだけで、目的のはっきりしない会議は非効率そのものです。

ぼんやりとした話を聞いた挙句に「要点をまとめてメールしてください」とか「依頼事項としてまとめてください」みたいなことを打ち返すことに結構な時間がとられて、自分の仕事はさっぱり進まないし、終わらない。そんな状況に陥っていました。

もちろんこれは、メッセやチャットといったツールが悪いわけではないし、ツールを使いこなすスキルの問題でもありません。

それ以前の情報や思考の整理など、そもそものコミュニケーションの内容や質、もっというと「時間」に対する意識の問題があったわけなんですよね。

まぁ、そんな場合は本来はスルーすればいいんですけど、付き合いの始まった初期の頃は、チャットツールで話しかけられて思わず反応してしまい、会話に引きづり込まれる…みたいなことが起きていました。

「ちょっといいですか?」で30分以上もぼんやりとしたやりとりが続くとか、それだけでも1日の予定はどんどんずれていきます。

そして、その「ちょっといいですか?」で始まる会話というのは、ほとんどの場合、「緊急でも重要でもない」ということが次第に明らかになっていく…これはもう、限界です。

MITを見極め、自分が本当にやるべきことに集中する

そんな仕事の仕方をしていたら時間なんていくらあっても足りないし、ワークライフなんとかなんて絶対に実現できっこありません。

時間に追われることなく、確実にタスクをこなしていくためには、自分の時間をしっかりと確保する必要があります。

仕事がうまく進まない時というのは、なし崩し的に自分の時間を相手に開け渡してしまっていることが多いんですよね。

この状況を改善すべく、真っ先に見直したのは1日のスケジュール管理の仕方です。

「1440分の使い方」の中では、「MIT(Most Important Task)を見きわめよ」とありますが、目標に近づくためには、一番重要なことに最優先で取り組む必要があります。

一番重要なことに取り組む時間をブロックすることで、自分が本当にやるべきことに集中できるという考え方です。

これはまさにその通りだと実感しています。

僕が感じていた「うまく回ってないな」という感覚は、自分にとって一番重要なことはわかっていたけれど、取り組む時間を確保できなくなったことからくるものでした。

実際に、やるべきことを見きわめて、実行するための時間を確保(ブロック)すれば、ものごとは進んでいきます。

でも、優先順位を間違えていたり、目先のことや突発的なコミュニケーションに対応してしまうと、「緊急ではないけれど重要なこと」ほど、なかなか進まないんですよね。

目標に近づくために一番重要なことに最優先で取り組むこと

これまでは、打ち合わせなどの相手があるものに対しての時間は管理してきましたが、打ち合わせ以外の自分の作業については、ToDoで管理をしてきました。

ただ、この本で指摘されている通り、ToDoでタスクを管理していると、やれることから手をつけてしまうことも多く、重要なことよりも簡単なことを優先しがちであるという問題点にも気がつきました。

「重要なことは後でじっくりやろう、そのために瑣末なタスクをどんどん片付けてしまおう」みたいに考えることがよくあるからです。

この方法だと、タスクが追加されれたり、突発的なコミュニケーションが発生したりすると、重要なことがどんどん後に回しになってしまい、結果として、重要だけれどいつまでも実行されないのタスクになってしまいます。

僕の場合だと、

  • なかなかリリースできない新サービス
  • 集客と販売の仕組みのチューニング
  • 現状分析と改善計画

などなど、重要だけど時間がかかりそうなものが後回しになってしまう傾向があります。

この本では、そんな状況を改善するためには「ToDoリストをやめてスケジュール表に基づいて動く」とありますが、僕はスケジュールを作るためにも、やっぱりToDoリストは必要だなと思っています。

やるべきタスクをリストアップして重要度を設定するのはToDoリストの方がやりやすいので、ToDoリストはスケジュールに組み込むための素材とすることにしました。

課題をスケジュールに組み込んで行動に変換する

大成功を収めた人々は、ToDoリストは作らないものの、スケジュールは厳格に管理している。私は本書を書くために様々な取材や調査を行なったが、そこから特に一貫して感じたのは、本当にやり遂げたいことがあるなら、きちんと予定を立てなくてはならないということだ。

これはもう、その通りですね。

以前の勤務先の社長からも「期限を切らないものは仕事じゃない」ということを口酸っぱく言われ、教わってきました。

プロジェクトのスケジュールは設定できても、自分の今日1日のスケジュールとなるときっちりと管理するのはなかなか難しいものです。ちょっとしたことでどんどんずれていきますからね。

だからこそ、きちんと予定をたててコントロールする必要があります。

スケジュール化されないタスクは「いつやるのか、いつまでにやるのか」が明確にならないので、目標は達成されません。

リストアップされていくタスクは優先順位をつけて、スケジュールに組み込んで行動へと変えていきます。

その際、どんな簡単なものでもタスクとして対応するものは必ずスケジュール化してブロックします。ブロックされている間は他のことはやりません。その場で処理を始めると他のスケジュールに影響を及ぼす可能性があるのからです。

もちろん、スケジュール外のことも出てくるけれど、それはノータスクという「遊び」の時間をあらかじめ設定しておいて、場合によっては順番を入れ変えたりしながら、その時間に対応するようにしています。

以前は、1日のスケジュールをきっちり決めてもなかなか思った通りに進まないこともあったので、そこまで細かく管理することへの疑問もあったのですが、それはタスクの所要時間の読みの甘さと、「ブロックする」という意識が足りなかったからだということがわかります。

最近では、メッセやチャットは自分のタイミングになるまでは基本スルーですし、メールの返信ですらスケジュールに組み込んで、その時間はメール以外のことはブロックします。

以前は、すぐに返信できるメールは即レスしたり、やればすぐに終わるようなタスクが発生したら即対応をマイルールにしていましたが、これをやめました。

メール処理のための時間以外では、メールは見ないし返信もしませんし、よほどのことがなければ即対応するのもやめました。これだけでも自分の時間をしっかりと確保することができるようになります。

やれるけれど、やらないって本当に大事なことです。

手放す勇気・断る勇気を持つ

一番重要なことに取り組むためには、優先順位を守るだけではなく、重要ではないことを手放す勇気や断る勇気も必要です。

「1440分の使い方」は、「ノー」と言うことの大切さについても教えてくれます。

仕事を断るのは本当に勇気がいることですけれど、一番重要なことに取り組めなくなるくらいなら…と断ることもあります。

イエスのひとつひとつが、時がくれば、他のものへのノーに変わることを理解しよう

これは機会費用のこと指しているのですが、何かを選ぶということは、何かを選ばないということですよね。目先のことにとらわれずに、本当に大切なことに選べるかどうかは、後になって効いてくることが案外多いもの。

一時的に売り上げが上がったとしても、新しいサービスのリリースが遅れたり、集客や販売のための時間を確保できなければ、結果として先細っていってしまいます。

また、取引をする相手を選ぶというのも大切です。時間の大切さについての価値観を共有できない人とはビジネスを共にしてはいけないんだなぁと痛感しています。

時間に対しての価値基準が違えばうまくいきません。

僕はこれまでの経験から、「時間がない」「忙しい」という言葉を頻発する人や、「コミュニケーションを密にとりたい」という人とは仕事をしないようにしています。

時間を大切にしている人、コミュニケーションのルールがわかっている人はそんな言葉を発しないものだなぁと思っているからです。

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この記事を書いた人

橋本 敬BridgeBookJP
デジタルガジェットやカメラ、写真、文房具などが大好きなWEBプロデューサー。浦和レッズサポでもあります。