ヤバ切ない…。「原作版 左ききのエレン」のわかりみが深い。

左ききのエレン

天才になれなかったすべての人へ――。

朝倉光一は、大手広告代理店に勤める駆け出しのデザイナー。いつか有名になることを夢みてがむしゃらに働く毎日だった……。もがき苦しむ日常の中で、高校時代に出会った天才・エレンのことを思い出していた。

マンガの主人公とキャリアは全く違うけれど、クリエイティブの世界をほんのちょっぴりのぞいた身としては、ヤバイくらいに切ない。

自分がどこを目指しているのかをよくわからなくなっていた時期があったし、業界の体質や慣習に嫌気がさしたこともありました。

当時はもうお腹いっぱいになっていたことが、今あらためて武器の一つになっているんだよなぁという感覚を噛み締めながら11巻まで一気に読んでしまいました。

「努力は裏切らない」って言葉は不正確だ

林修先生がこんなことを言っていました。

「努力は裏切らない」って言葉は不正確だ。「正しい場所で」「正しい方向で」「十分な量をなされた」努力は裏切らない。

その通りなんですよね。

でも、ほとんどの場合は「正しい場所で」「正しい方向で」努力をする冷静さを失ってしまう。

クリエイティブに限らず、スポーツもなでもそうだけどね。

僕も何度となく場所や方向が間違っていると言われたけれど、聞く耳を持てないんですよね。うすうすは勘付いていはいるんだけど認められない。

それでいていつも劣等感を抱えて生きている辛さ。いやぁホント辛いっすね。

主人公のそういう気持ちやとりまく人々の環境が痛いほどわかってしまう作品です。

自分が輝ける「正しい場所」と「正しい方向」を早々に見つけることができた人は幸せ。

見つからなくても探し続けてベターな選択をしてくことが大事なんだよなぁとしみじみ思う月末の夜でした。

Kindle Unlimitedで全巻読めます。

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この記事を書いた人

橋本 敬BridgeBookJP
デジタルガジェットやカメラ、写真、文房具などが大好きなWEBプロデューサー。浦和レッズサポでもあります。