キヤノンユーザーによるソニー a7III ファーストレビューと評価

SONY α7III と SIGMA 50mm F1.4 ART

僕は30年来のキヤノンユーザーなのですが、久しぶりに別メーカーのマウントのカメラ「 a7III 」を使い始めました。

率直な感想としては、面白いの一言に尽きます。

同じメーカーのカメラを買う時には、性能や使い勝手などはある程度予測の範囲内にあるわけですが、メーカーが変わるとわからないことだらけなのがめちゃくちゃ面白いです。

性能も操作もまだまだわからないことばかりなのですが、触ってみた感触などのファースレビューをお届けしたいと思います。

キヤノン使いがソニーのカメラを使ってみたいと思った理由

写真を始めた高校生の頃からずっとキヤノン一筋だし、つい最近まで他のメーカーのカメラに興味はなかったのです。

仕事では Canon EOS5D mkIV や EOS 6D mkII を使っていますが、まったく不満はありません。

日常では EOS M5 を持ち歩くことも多いのですが、EOS系の画作りの安心感があるし、ミラーレス機独特の使い勝手の良さやサイズ感などがとても気に入っています。

が、そんなある日、仕事の資料として購入した冊子を見ていたら、素敵だなと思っていた写真は「ソニーのカメラで撮りました」と書いてあったんです。

ソニーのカメラだから素敵な写真が撮れるわけではないのですが、この冊子を見て他のメーカーのカメラの画作りに興味がわいちゃったんですよね。

SONY α7III

EOS M5を使うようになってミラーレスカメラに対する興味も強くなっていたこともあり、これはもう実際に使ってみるしかないよなと。

きっかけは冊子を見ていて…というホントに単純なものなのです。

カメラの機能や性能だったら手元にあるキヤノンの機材で十分満足なので購入にまでは至らなかったろうなと思います。

写真の力ってすごいですよね。カメラまで買わせちゃうんだから(笑)。

ちなみにその写真を撮った人はフォトグラファーでもなんでもなく、ネットショップのオーナーさんです。

SONY a7III を使ってみてのファーストインプレッション

さて、前置きが長くなりましたが使い始めたばかりのレビューというかファーストインプレッションをば。

使いこなせているどころか、ふつうに使えているレベルにもまだまだ遠いという自覚はあるのですが、現時点で感じていることを書いてみます。

SONY α7III

手にしてみて最初に感じたのは、 a7III に関してはカメラとしての魅力というよりもプロダクトとしての魅力が詰まっているなぁということ。

なんていうのかな、カメラというよりも電子機器というか。

これは僕が長年のキヤノンユーザーだからだと思うんだけど、操作系が違うので「設定をする」「操作を覚える」という一連のタスクがそう感じさせるんじゃないかと。

今までのように直感的に使いこなせる感じがしないんだけど、覚えて使い込んでやるぜ的なところに魅力を感じるんだと思います。

僕はほとんどマニュアルなどは読まないのですが、今回、久しぶりにマニュアルというものを読みました(笑)。

メーカーが変わるとそれくらいわからん。

EOSユーザー視点でのレビューで恐縮ですが、以下、現時点での率直な印象です。

フィーリング・ユーザーインタフェース

実際に使ってみると、グリップを握った感じとかダイヤルの位置は当然EOSとは違うので、今は違和感があります。慣れの問題だとは思うんだけど、グリップを握った全体的なフィーリングはキヤノンの方自然な感じがします。

特にグリップの前側の上にあるダイヤルは、グリップを握った状態だと普通に回しにくい。

シャッターボタンの位置に電源のオンオフがある必要もないので、この位置にダイヤルを持ってきた方がいいんじゃないかと。

まぁ、そうなるとEOS M5の操作系と同じになるですけどね…。そのあたりがEOS M5のユーザインタフェースの方が優れているというか自然だなぁと感じる点です。

その他の操作系については、背面のダイヤルに絞りを割り当ててEOSライクにした他、カスタムボタンにもよく使う機能を割り当て直しました。操作については結構なカスタマイズがききます。

慣れとは言いつつも、よく使う機能や使い勝手は人によって違うので、カスタマイズができるのは本当にありがたい。

EVF

EVFについては、AFを使用するのであれば特に問題ないと思うんだけど、MFのレンズを使った時にはピントの山がわかりにくいかな…と思います。

α7III と EOS M5 のEVFの画素数は同程度なので、見え方の違いは多分大きくはないと思います。要するにMFレンズは余裕がある時に使えということか。

フォーカス操作

フォーカスについては、レバーによる操作はEOS 5Dライクなので使い勝手はまぁまぁ良いかなと。

僕はEOS M5 の「タッチ&ドラッグAF」がミラーレスならではでとにかく秀逸だと思っています。ファインダーを覗きながらAF枠をヌルヌルと動かしながらのピント合わせに慣れてしまうと、一眼レフのカクカクとフォーカスポイントを動かすのがナンセンスに思えてしまいます。

そういう意味では、 aƒƒ7IIIにもEVFならではの操作系があってもいいんじゃないかなぁという気がしています。

シャッター音

シャッター音はいいですねー。

デジタル一眼レフのミラーが跳ね上がる音とも違う心地の良いシャッター音です。

シャッターを切るのが気持ちいい。

マウントアダプターの使用感

今回はマウントを変更するわけではないので、今ある機材との併用になります。

となるとレンズを新しく買い揃えるのか…と悩みが出てくるのですが、SIGMA 性の MC-11 というマウントアダプターを使えば、SIGMA製のキヤノンEFマウントレンズをソニーのEマウントに装着できます。

これね。

SIGMA MC-11

キヤノンのレンズを持っている身としては期待してしまうけれど、「SIGMA製のEFマウント対応レンズ」というところがミソで、キヤノン純正のEFレンズがそのまま使えるというわけではありません。

う〜む。同じEFマウントななら使えても良さそうな気がするんだけどねぇ。

僕の手元にはシグマレンズは 50mm / F1.4 のARTレンズしかないのですが、これは問題なく動くかなという印象です。

キヤノン純正のEFレンズは結構微妙というか、正直使えなくはないけど…という感じです。よく使うレンズを数本試してみましたが、レンズによってはピントの迷いが生じたりAFのスピードがイマイチなので、仕事で撮るならマウントアダプター経由での撮影はないかなと思います。

日常のスナップなどでゆとりを持って撮影できるタイミングならいいかもしれません。

あとは、サイズですね。

シグマの50mmをつけるとフード込みでこんな感じです。でかい。

SONY α7III と SIGMA 50mm F1.4 ART

a7III のボディは EOS 5D mkIV よりも軽いし、バランスはそこまで悪くないかなと思います。

だけどまぁ、レンズの挙動や取り回しを考えてもEマウント純正のレンズが欲しくなりますね、これは。

今回は SAMYANG の 35mm / F2.8 を一緒に購入したのですが、コンパクトだしサードパーティの安価なレンズながら a7III の性能を引き出せる気がします。

とはいえ、マウントアダプターを使えばEFレンズを使えるには使えるんですよね。結局は使い勝手の問題ということですね。

となると、次に買うべきレンズをどうするか…。

これはめちゃくちゃ悩ましい問題です。

a7III を使い始めた全体的な感想

キヤノン歴が長いので、どうしても比較しながらになりますが、正直な感想として a7III にはものすごくワクワクしています。

a7III には画作りの面白みを感じるというか。

EOS M5 はよくできたカメラで、ものすごくよく写るのですが、そこが逆に面白みに欠けるところもありました。

デジタルカメラの性能の進化によって、ありがたいけれどありがたくないこともあるんですよね。例えば、WBなんかは、目に見えている色味とは違う「正しい白」へと自動的に補正してくれるのはありがたいんだけれど、雰囲気が変わってしまったり撮影意図とは異なってしまうことも結構あります。

本当はどんなカメラで撮っても同じ色味であった方がいいんだろうけど、メーカーごとにこういった色味や画の作り方の違いがあるのは、ある意味楽しいなぁと思います。

a7III ではそのあたりの違いを楽しみながら写真を撮っていこうと思います。

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この記事を書いた人

橋本 敬BridgeBookJP
デジタルガジェットやカメラ、写真、文房具などが大好きなWEBプロデューサー。浦和レッズサポでもあります。